訪問リハビリテーション従事者に対するアセスメント能力の向上を目的とした介入の長期効果  [in Japanese]

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Abstract

<p>【はじめに,目的】</p><p></p><p>我々は,訪問リハビリテーション(以下,訪問リハ)従事者が利用者の病状変化に気づくには,呼吸器疾患の経験やバイタルサイン,視診,呼吸音聴診などの標準的身体所見のアセスメント(以下,SPAS)の実施が重要であることを報告した。また,これらの能力向上を目的とした単発的な介入は,短期的なSPAS能力向上,利用者の病状変化の気づきの増加に寄与する(平野ら,2015)。</p><p></p><p>しかし,長期的な効果やSPAS能力の向上の詳細については明らかではない。本研究の目的は,SPAS能力の向上を目的とした介入の長期効果について明らかにすることである。</p><p></p><p>【方法】</p><p></p><p>対象は,SPAS能力の向上を目的とした介入後に実施した質問紙調査の回答に不備のない訪問リハ従事者23名である。</p><p></p><p>介入方法は,内部障害疾患の病状変化の徴候や判断基準などの状態把握と,先に示したSPASの知識や技術についての講義および実技等の実施である。介入効果の指標には,病状変化の気づきやアセスメントの知識や実施に関する質問紙,主観的アセスメント評価Visual Analogue Scale(以下,AVAS)を用いた。これらの評価は介入前(以下,PRE),介入後6ヵ月(以下,P6M),介入後1年(以下,P1Y)の時期に実施した。</p><p></p><p>解析にて我々は,P6MおよびP1YにおけるSPASの改善項目数(SPASを構成する10項目のアセスメントの知識や実施の程度がPREと比較して改善していた項目の数),PREとP6M,P1YにおけるAVASの長さ,利用者の病状変化の気付き回数を比較した。統計学的手法はWilcoxonの符号付き順位検定,一元配置分散分析を用いた。なお,これらの有意差判定基準は5%である。</p><p></p><p>【結果】</p><p></p><p>SPASの改善項目数は,知識および実施ともにPREのそれと比較してP6M,P1Yで増加し,いずれも改善を認めた。しかし,P6MとP1Yの比較では有意な増加はなかった〔P6M/P1Y(項目):知識7/8,実施6/5〕。また,AVASでは,P6MとP1Yの長さがPREのそれと比較して有意に長かった〔PRE/P6M/P1Y(mm),AVAS1:41/54/56,AVAS2:39/52/54,AVAS3:40/52/53,AVAS4:40/51/54,AVAS5:36/52/54,AVAS6:35/46/49,AVAS7:33/47/49,AVAS8:32/45/49〕。また,利用者の病状変化の気づき回数は,P6M,P1YともにPREのそれと比較して有意に増加した〔PRE/P6M/P1Y(回):0/2/3〕。</p><p></p><p>【結論】</p><p></p><p>内部障害系の状態把握およびSPASの向上を目的とした介入は,訪問リハの臨床における長期的なアセスメントの実施や主観的な能力向上の自覚,利用者の病状変化の気づきの増加に効果があることが明らかとなった。</p>

Journal

  • Congress of the Japanese Physical Therapy Association

    Congress of the Japanese Physical Therapy Association 2016(0), 1315, 2017

    JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION

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