大学における短期海外研修を必修科目として体系づけたことの意義と今後の課題:学生のアンケート調査の結果から

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著者

    • 森田 正治
    • 国際医療福祉大学福岡保健医療学部理学療法学科
    • 後藤 純信
    • 国際医療福祉大学福岡保健医療学部作業療法学科
    • 原口 健三
    • 国際医療福祉大学福岡保健医療学部作業療法学科
    • 深浦 順一
    • 国際医療福祉大学福岡保健医療学部言語聴覚学科
    • 永沢 善三
    • 国際医療福祉大学福岡保健医療学部医学検査学科
    • 辻 貞俊
    • 国際医療福祉大学福岡保健医療学部医学検査学科

抄録

<p>【はじめに,目的】</p><p></p><p>当大学福岡保健医療学部では,平成21~25年度入学生には2~4年次のいずれかで短期海外研修を行う目的で科目『海外保健福祉事情』を必修としていたが,平成26年度以降は4学科(理学療法学科・作業療法学科・言語聴覚学科・医学検査学科)共通で2年次の必修と位置づけた。研修先は年度によって変更になるが,台湾,韓国,中国,ベトナム,ミャンマー,タイ,シンガポール,オーストラリア,ハワイ,イギリスなどアジアを中心とした国々に学生の希望に基づく配置を原則としている,研修先の許容人数によっては,変更もやむを得ないものの1年次末には研修先を決定している。2年次前期には研修先の言語の習得を別途語学の必修科目で履修させることに加え,学科をこえた学生のグループ単位で研修国について学ぶ機会を授業に盛り込み,2年次前期後半の8月上旬から約2週間の研修に参加している。今回,海外研修前の学内での取り組み内容や海外研修先のプログラムの見直しを図り,授業効果を高めていくことを目的に,当学部の4学科が揃って実施した平成26年度の学生アンケート調査結果から海外研修の意義及び今後の課題について報告する。</p><p></p><p>【方法】</p><p></p><p>平成26年度の海外研修先は,台湾,ベトナム,ミャンマー,オーストラリア,タイ,シンガポール,韓国(建陽大学,仁済大学,大邱韓医大学)の7カ国・9箇所に326名(理学療法学科104名,作業療法学科56名,言語聴覚学科50名,医学検査学科116名)が参加し,297名の学生からアンケートを回収した(質問項目回収率91.1%)。</p><p></p><p>【結果】</p><p></p><p>32の質問項目中,主な結果として,1)海外研修の満足度:88.2%が満足,2)海外研修前の事前講義:66.7%が事前学習は役立った,3)海外研修先のプログラム:70.7%が良い,4)研修先の保健事情を知る機会:55.6%が多い,5)研修先の施設見学:69.7%が良い,6)研修先の対応:82.2%が良い,7)将来この研修が役立つか:89.6%が役立つ,8)将来海外で活躍したいか:59.9%,9)研修中仲間と協力できたか:90.2%が協力できた,10)研修日数:42.1%がちょうど良い,11)研修先のスケジュール:47.1%がハードだった,12)宿泊場所:65.3%が良かった,13)食事:48.1%が良かった,14)研修先の文化を知る機会:33.3%が多かった,54.9%がちょうど良い,15)日本文化を紹介する機会:24.9%が多かった,60.9%がちょうど良い,16)研修費:67.7%が高い,25.9%が普通,17)研修先スタッフとの交流会(JAPAN DAY):52.9%が良い,と回答していた。</p><p></p><p>【結論】</p><p></p><p>短期間ではあったが参加学生の研修に対する評価は概ね良好であった。海外研修を開始して6年目が経過し,各学科のカリキュラム調整や多数の学生配置上,2年次前期の実施時期は妥当と判断しているが,専門的な内容を十分に学習できていない点を踏まえ,事前グループ学習や語学の内容と研修先のプログラム内容の整合性を高めていくことが今後の課題である。</p>

収録刊行物

  • 理学療法学Supplement

    理学療法学Supplement 2016(0), 1660, 2017

    公益社団法人 日本理学療法士協会

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