高度肥満を伴い重度睡眠時無呼吸を呈したダウン症児の治療経験

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  • Treatment of a severe sleep apnea case with Down syndrome and high obesity

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抄録

 ダウン症小児ではアデノイドや口蓋扁桃肥大に加え,顎顔面形態の奇形,筋緊張低下による舌根沈下,相対的巨舌,舌扁桃肥大などの解剖学的理由や肥満傾向が上気道閉塞を引き起こし,高頻度に睡眠時無呼吸を合併すると言われている。今回我々は高度肥満を伴い,重度OSAを呈したダウン症症例の治療を経験したので報告する。<br/> 症例は14歳女児,主訴はいびき,睡眠時無呼吸,座位で睡眠,診察時所見として口蓋扁桃肥大と巨舌,舌扁桃肥大を認めた。簡易睡眠検査ではREIが17.3回/時であったが,PSGではAHIが58.1回/時と重度OSAと頻回な中途覚醒が認められた。CPAPを導入したが,アドヒアランスが不良であったため,全身麻酔下両口蓋扁桃摘出術施行,術後はネーザルハイフローを使用した。術後PSGではAHI2.9回/時と改善し,中途覚醒は減少,睡眠ステージもほぼ基準範囲であった。

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