“市民科学”が持つ意義を多様な視点から再考する

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  • 佐々木 宏展
    摂津市立第二中学校
  • 大西 亘
    神奈川県立生命の星・地球博物館
  • 大澤 剛士
    国立研究開発法人農業環境技術研究所 （研）農研機構 農業環境変動研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Redefining “Citizen Science” from Several Perspectives
  • "シミン カガク"ガ モツ イギ オ タヨウ ナ シテン カラ サイコウ スル

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抄録

近年の保全生態学において、研究者が非専門家である一般市民と共同で調査等を行う「市民科学」（Citizen Science）は、有効な研究アプローチとして受け入れられつつある。しかし、市民科学は本来、市民が主体の活動であり、成果を研究者らが論文としてまとめることを目的とした活動は、市民科学が持つ意味のごく一部にすぎない。市民科学という言葉が定着しつつある今日、これを短期的な流行で終わらせないために、市民科学における研究者、市民それぞれの役割やあるべき姿について再考することは有意義である。筆者らは、中学校教諭、博物館学芸員、国立研究開発法人研究員という異なった立場から市民科学について議論し、研究論文につながる、つながらないに関係なく、全ての市民科学には意義があり、成功、失敗は存在しないという結論に達した。本稿では、上記の結論に達するまでの議論内容を通し、筆者らの意見を述べたい。

収録刊行物

  • 保全生態学研究

    保全生態学研究 21 (2), 243-248, 2016

    一般社団法人 日本生態学会

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