分子拡散領域における細孔内での気体の非等モル相互拡散のモデル

  • 甲斐 敬美
    鹿児島大学大学院理工学研究科 化学生命・化学工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • A Model for Non-Equimolar Binary Gas Diffusion through Pores in the Region of Molecular Diffusion
  • ブンシ カクサン リョウイキ ニ オケル サイコウ ナイ デ ノ キタイ ノ ヒ トウ モル ソウゴ カクサン ノ モデル

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抄録

<p>流動触媒層において流動化ガスを低分子量ガスから高分子量ガスに切り換えると非流動化が起こる.この現象はエマルション相におけるガス速度が流動化を維持するために必要な速度よりも小さくなるために起こるが,その原因はエマルション相と気泡との間の非等モルガス交換である.等圧条件における細孔での非等モル相互拡散はGrahamの法則として知られており,20世紀中頃から多くの研究がなされモデルも提案されてきた.しかし,分子拡散領域で起こる現象であるため,すべてのモデルにおいて等モル相互拡散係数を使って非等モル拡散の説明が試みられている.本研究においては,分子拡散領域であっても細孔径が小さな領域では等モル相互拡散を前提とせず,等モル相互拡散のメカニズムに従って現象を分子固有の拡散と流れに分けることによって非等モル拡散を説明した.この考え方を検証するために,分子固有の拡散係数の推算式を含むモデルを提案した.さらに,等圧系および定容系での細孔内における二成分ガス拡散に関する既往の論文での実験結果と本モデルによる計算結果との比較を行い,実験結果を比較的良好に説明できることを示した.</p>

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