青森県白神山地西部に発達する入良川マイロナイト帯の変形微細構造

  • 綿貫 峻介
    早稲田大学大学院創造理工学研究科 地球・環境資源理工学専攻
  • 金井 拓人
    早稲田大学大学院創造理工学研究科 地球・環境資源理工学専攻
  • 坂 秀憲
    早稲田大学大学院創造理工学研究科 地球・環境資源理工学専攻 現所属:国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
  • 高木 秀雄
    早稲田大学教育・総合科学学術院地球科学教室

書誌事項

タイトル別名
  • Deformation microstructures developed in the Iragawa mylonite zone in the western part of the Shirakami Mountains, Northeast Japan
  • アオモリケン ハク シンザンチ セイブ ニ ハッタツ スル ニュウリョウガワ マイロナイトタイ ノ ヘンケイ ビサイ コウゾウ

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抄録

<p>青森県白神山地の西部に分布する白神岳複合花崗岩質岩体には,海岸線に沿って,350m程度の幅を持ち南北約2.5kmにわたる延性剪断帯が発達しており,これを入良川マイロナイト帯と呼称する.中心部の幅200m程度の範囲はウルトラマイロナイト化しており,局所的にカタクレーサイト化を重複して受けている.マイロナイトの面構造は南北走向で東に40-80°傾斜し,線構造は北東方向に30-70°の沈下を示す.また,左横ずれ正断層の剪断センスを示す.再結晶石英の結晶方位と粒径を解析した結果,マイロナイト帯中心部では粒界すべりによる変形を,中心部以外では転位クリープによる変形を受けたと推定でき,変形時の環境は温度350-450°Cと推定される.その後,岩体が上昇し,300°C以下の環境で部分的に脆性破砕したという変形史が推定できる.</p>

収録刊行物

  • 地質学雑誌

    地質学雑誌 123 (7), 533-549, 2017-07-15

    一般社団法人 日本地質学会

参考文献 (59)*注記

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