展開構造物を適用した大気圏突入機用柔軟エアロシェルの実利用にむけた研究開発

  • 山田 和彦
    宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所 宇宙飛翔工学研究系
  • 鈴木 宏二郎
    東京大学大学院 新領域創成科学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Research and Development of Membrane Aeroshell for Atmospheric Entry Capsule Applied with Inflatable Structure
  • 特集 超軽量宇宙展開構造物(第8回)展開構造物を適用した大気圏突入機用柔軟エアロシェルの実利用にむけた研究開発
  • トクシュウ チョウケイリョウ ウチュウ テンカイ コウゾウブツ(ダイ8カイ)テンカイ コウゾウブツ オ テキヨウ シタ タイキケン トツニュウキヨウ ジュウナン エアロシェル ノ ジツリヨウ ニ ムケタ ケンキュウ カイハツ

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抄録

<p>近年,柔軟な展開構造物を大気圏突入機のエアロシェルとして利用する技術が注目を集めており,世界各国で盛んに研究開発が行われている.ロシアでは火星突入プローブとして,欧州ではISSからの帰還システムとして,米国では火星表面への大量輸送システムへの応用を想定した開発が行われているなど,多くのプロジェクトが進められている.一方,国内では,小型の惑星プローブや地球帰還システムへの応用を想定し,欧米とは一線を画した独自の展開型柔軟エアロシェル技術を成熟させてきた.展開型柔軟エアロシェルのメリットは,軽量かつ大型のエアロシェルを大気圏突入機に取り付け,機体の弾道係数を下げることで,空気力を効率よく利用し,低密度環境でも減速が可能になることである.そのため,大気圏突入機の最大の技術課題である空力加熱を低減することができ,同時に,終端速度も下げることができるため,軟着陸用のパラシュートを兼ねたシステムを実現できる.本稿では,国内における大気圏突入用の展開型柔軟エアロシェルの開発の経緯,および,その展開構造物としての技術的課題に対する取り組みについて報告する.</p>

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