世界自然遺産イシュケウル湖の環境修復における微生物固化技術の適用性について

  • 畠 俊郎
    富山県立大学 工学部 環境・社会基盤工学科
  • 水谷 崇亮
    港湾空港技術研究所基礎工研究グループ 国立研究開発法人海洋・港湾・航空技術研究所
  • 渡部 要一
    北海道大学 大学院工学研究院

書誌事項

タイトル別名
  • EXPERIMENTAL STUDY OF THE IN-SITU MICROBIAL INDUCED CARBONATE PRECIPITATION TECHNIQUES APPLYING FOR THE RESTORATION WORK IN THE WORLD NATIONAL HERITAGE SITE ICHKEUL IN TUNISIA

抄録

チュニジア国唯一の世界自然遺産であるイシュケウル湖では,流入河川上流域に建設された貯水池(ダム)により,淡水および濁質の湖内への流入が抑制され,結果として湖底浸食や湖水の塩分濃度上昇などの環境悪化が進行する状態となった.これにより,渡り鳥の営巣地としての機能が低下して危機遺産リストへ登録された.その後の対策でリストからは削除されたものの,更なる環境修復が課題とされている.本論文では,この環境悪化要因の一つと考えられる湖底浸食を抑制する技術として微生物固化技術に着目し,微生物機能を活用することで湖底表層を底生生物の生育に悪影響を与えない範囲で固化し,風波などによる浸食抑制を通じて渡り鳥の営巣地としての機能回復を図る新しい環境復元技術の適用性を室内試験により検討した結果を報告する.

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参考文献 (4)*注記

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