茨城県の調査地域におけるおやつの特徴 Characteristics of oyatsus in the surveyed area of Ibaraki

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抄録

【目的】日本調理科学会特別研究「次世代に伝え継ぐ 日本の家庭料理」の茨城県の調査地域である県内4地域において昭和30~40年代に食べられていたおやつ(菓子、漬物、お茶うけ)について報告する。<br />【方法】県内4地域(県北、県央、県西、県南・鹿行)において平成24~26年度に聞き書き調査を実施した。その調査からわかった地域ごとのおやつの特徴について検討した。<br />【結果】県北のひたちなか市では、売り物にならない蒸したクズ芋と砕けたうるち米を粉にして蒸した餅をこね合わせた「いも餅」を作り、天日干しにして保存性のあるおやつとして食べていた。年々甘藷の生産量が増え、「干し芋」の生産が盛んになったことで、今では手間のかかる「いも餅」ではなく「干し芋」を食べるようになっている。<br />県央地区では、お茶うけとして、「しょぼろ納豆」と「摘果メロンの醤油漬け」をあげる。「しょぼろ納豆」は、家庭で糸の引きがよくない納豆ができた際などに寒干し大根を混ぜて塩漬けにした。「メロン漬け」は、間引きした固いメロンをめんつゆや塩で漬けたものである。<br />県西地域の結城市では、「茹で饅頭」と「干し納豆」がある。「茹で饅頭」は、夏祭りに各家庭で作られていたが、現在は1年を通して店で販売されている。「干し納豆」は、各家庭で納豆を塩でくるんでむしろで干して作られていたが、現在ではあまり作られなくなっている。<br />県南地区の石岡市・土浦市では、うるち米、もち米に青のりを混ぜて作る「たがねもち」が作られ、食べ継がれている。県南地区から茨城太平洋岸の鹿行地区の農家では、季節ごとにつかれる餅の残りを乾燥し、さいの目にして揚げた「かき餅」を今でも手作りにして食べている。

収録刊行物

  • 日本調理科学会大会研究発表要旨集

    日本調理科学会大会研究発表要旨集 29(0), 218, 2017

    日本調理科学会

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