病名を介する検査推薦システム構築に向けた同時に行うべき検査項目ペアの自動抽出方法の開発

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タイトル別名
  • The Development of Automated Method to Collect Simultaneous Clinical Test Pairs: Technological Basis for Building a Diagnosis and Test Ordering Recommendation System

抄録

<p> 医師は患者の病態に基づいて鑑別疾患を想起し,検査方針を決定する必要がある.しかし特に自身の専門分野以外の最新の知識を常に念頭におくことは容易に可能ではない.この状況を解決するために,症状から鑑別疾患を列挙するシステムは存在したが,行うべき検査を推薦することまではできない,医師が明示的に問い合わせる手間がかかる,手動による知識メンテナンスに手間とコストがかかるという問題があった.そこで本研究は,検査オーダが出された際に同時オーダされるべき他の検査項目の推測を自動で行うことを目的とする.蓄積された診療データに相関ルールマイニングを適用しネットワークのコミュニティ抽出を行い,1)各検査項目に対応する病名を付与し,2)同じ病名,類似病名群に属する検査項目ごとのペアを作成する,という手法を提案する.これにより,医師が想定している病名,類似病名群を介して,同時にオーダされるべき検査項目のペアを自動抽出できた.得られた検査項目の妥当性を人手により評価した結果,単一の病名を介した場合は70.0%,類似病名群を介した場合は89.0%の精度であった.本研究の手法を用いることで,可能性がある疾患や鑑別疾患の提示に加えて,同時にオーダすべき検査項目の推薦が可能となるシステムへの応用が期待できる.</p>

収録刊行物

  • 医療情報学

    医療情報学 36 (3), 113-122, 2016

    一般社団法人 日本医療情報学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680728666112
  • NII論文ID
    130006072992
  • DOI
    10.14948/jami.36.113
  • ISSN
    21888469
    02898055
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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