炭酸ガスレーザー光伝送用中空光ファイバー

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  • Hollow Optical Fibers for Delivery of CO<sub>2</sub> Laser Light

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抄録

<p>中空光ファイバーは,ガラス細線で構成された通常のガラス光ファイバーとは異なり,細管状の構造をしており,その中空部を光が伝送する.つまり,赤外光を吸収しない空気を光が伝搬するため,ガラスの材料吸収が問題となりガラス光ファイバーでは伝送が不可能なCO2 レーザーなどの中赤外光を伝送することが可能である.一般的な中空光ファイバーはガラス細管を母材としており,その内面に金属膜および中赤外光に対して透明なポリマー薄膜などを設けることにより,薄膜内での光の干渉を利用して反射率を増加させ,特定の波長域に対して中空光ファイバーの伝送効率を向上させることが可能である.ガラス細管内面への金属膜形成には一般的な無電解メッキが用いられ,金属成膜後にポリマー溶液を細管内に流入・乾燥させることにより,内面にポリマー薄膜を形成する.CO2 レーザー光用中空光ファイバーの透過率は内径0.7 mm,長さ1 m の直線状ファイバーの場合,90% 以上であり,ファイバーを曲げることにより若干透過率が低下するものの,実用システムとしてはほぼ問題なく高効率伝送が可能である.</p>

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