反応頻度の偏りが遂行成績を変化させる

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タイトル別名
  • Frequency of response to the specific stimulus affects the performance in a simple stimulus-response task
  • -高齢者における検討-
  • - Experiment by elderly participants -

抄録

左右手の反応頻度に偏りがある場合,その偏りが遂行成績へ与える影響については検討が少ない。本研究は,反応を左右手で行う色弁別課題(白色,灰色)を用いて反応頻度を操作し,反応時間を測定した。具体的には,実験試行を前半2ブロック,後半2ブロックに分け,前半は片方の刺激(e.g., 白色-左手反応)の呈示頻度を高く,もう一方の刺激(e.g., 灰色-右手反応)の呈示頻度を低くし,後半は反応頻度を反転させた。この結果,反応頻度が高いと,反応時間は短くなった。また重要なことに,ブロック別では反応頻度が反転した直後のブロックだけ(後半1ブロック目)は,反応時間に差がみられなかった。これは,反応頻度に応じた遂行成績は,反応頻度の切替に応じ変化するが,その変化にはある程度の試行数を要することを示した。つまり,単純な弁別作業においても,それまでの遂行履歴を参照して制御するトップダウン的処理機構の介在が示唆された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680653599616
  • NII論文ID
    130006172220
  • DOI
    10.14875/cogpsy.2017.0_58
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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