術後早期に多発肝転移を来した上行結腸原発早期未分化癌の1例

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  • Early Undifferentiated Colonic Cancer on Multiple Liver Metastases That Appeared 3 Months after Surgery

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抄録

<p> 症例は56歳の男性で,大腸内視鏡にて上行結腸に10 mm大の隆起性病変を認め手術目的で来院した.術前の腹部CTでは特に異常所見はなかった.同部位からの術前生検では病理学的確定診断は得られなかったが,内視鏡所見では癌が疑われ,腹腔鏡下右半結腸切除術を施行した.切除標本の病理学的検査にてsynaptophysin陽性の内分泌細胞癌を含んだ大腸未分化癌と診断された.術後補助化学療法は施行せずに外来経過観察を行っていたが,術後3か月で多発肝転移再発を来した.FOLFOX+Bevによる治療を開始したが,腫瘍は増大し術後5か月で死亡した.大腸未分化癌は極めてまれであり,悪性度が高く,早期癌の報告は少ない.今回,我々は早期に根治的切除を施行したが早期に再発・死亡した症例を経験したため報告する.</p>

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