「津波てんでんこ」の誤解と理解

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  • 及川 康
    東洋大学 理工学部都市環境デザイン学科

書誌事項

タイトル別名
  • RECEPTIVITY TO THE CONCEPT OF “TSUNAMI-TENDENKO”

抄録

「津波てんでんこ」という言葉の津波避難時における意味・機能の重要性は,これまで繰り返し言及されてきた.しかし,「津波のときは,親でも子でも人のことなどは構わず,銘々ばらばらに一時も早く逃げなさい」という原義だけが表層的に理解され,「『津波てんでんこ』は利己的で薄情すぎる」という批判に繋がってしまう懸念についても,同時に言及されてきたことである.本稿は,このような批判がどの程度生じ得るのかを把握すべく行った調査の結果を報告するとともに,それを払拭するための方策について考察を加えるものである.その結果,「津波てんでんこ」に対する批判を回避して真の理解が得られるためには,一義的・表面的な原義を正確に提示するのみでは不十分であり,適切な解説・解釈が為されることが必要であることが確認された.

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