ローレンツ曲線に着目した公平な施設配置のための最適化モデル

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書誌事項

タイトル別名
  • Equitable facility location model based on the Lorenz curve
  • Using a new inequality index different from the Gini coefficient
  • ジニ係数とは異なる指標を用いて

抄録

本稿では,施設配置モデルにおける新たな公平性の指標を提案する.この指標では,需要を最寄り施設までの移動距離で整列したときに,下位と上位の総移動距離が等しくなるような2つの需要のグループに分け,この下位と上位の需要量の差で公平性を表すものである.全需要が同じ移動距離であれば,差は0となり,0に近ければ近いほど公平であることを意味する.また,この指標の観点から最も公平な施設配置を求める0-1整数数理計画問題として定式化し,さらに,公平性のみでなく効率性も考慮するために,p-median問題の最適値の定数倍以下となる総移動距離が得られる配置の中で,最も最適な配置を求める問題を考える.最後に提案したモデルを奈良県の人口と市町村代表点データを用いて,p-median問題とp-center問題との比較を行い,また,総移動距離の制約が最適配置や目的関数値にどのような影響を与えるかを確認する.これにより,提案モデルを用いることで,公平な施設配置を求めることができ,さらに総移動距離のわずかな制約を考慮することで一定の効率性を考慮した施設配置を求めることができることを確認した.

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 52 (3), 1349-1355, 2017-10-25

    公益社団法人 日本都市計画学会

参考文献 (5)*注記

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