スポーツウェアによる皮膚摩擦の実態と摩擦条件が皮膚表面微細三次元構造に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Friction on the Skin Caused by Sportswear and the Effects of Fabric Type andAir Conditions on the Three-Dimensional Microstructure of the Skin's Surface
  • スポーツウェア ニ ヨル ヒフ マサツ ノ ジッタイ ト マサツ ジョウケン ガ ヒフ ヒョウメン ビサイ サンジゲン コウゾウ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

<p><tt>動作時の衣服と皮膚の摩擦に着目し,若年女子</tt>102 <tt>名を対象に,スポーツウェアによる皮膚摩擦の実態調査を行った.調査対象者の約</tt>40<tt>%が運動時に摩擦の不快を感じており,その部位は胸,鼠径,大腿内側,腋窩等であった.運動時の下衣として,ポリウレタン素材が多く挙げられ,ぴったりしたものを着用すると答えた人は</tt>60<tt>%以上であった.そこで,健康肌の若年女子</tt> 10 <tt>名を被験者に,</tt>27℃<tt>・</tt>40<tt>%</tt>RH<tt>,</tt>32℃<tt>・</tt>70<tt>%</tt>RH <tt>の</tt>2 <tt>種の環境条件下,組成(綿・ポリ)と組織(織・編)の異なる</tt>4 <tt>試料で,大腿内側への摩擦を行い,皮膚表面微細三次元構造への影響について検討した.その結果,皮溝・皮丘間距離の最大値を表す粗さパラメータ</tt>SRz <tt>が,暑熱条件下で低値を示し,暑熱下での編物の摩擦が値を有意に低下させることが明らかとなった.滑りにくい編物の摩擦により,発汗し軟化した皮膚の平滑化が生じたと考えられる.発汗を伴う運動時,伸縮素材の着用による摩擦の皮膚への影響が明らかとなり,ストレッチ性下衣において,設計上の配慮を要すると示唆された</tt><tt>.</tt></p>

収録刊行物

  • 繊維製品消費科学

    繊維製品消費科学 58 (10), 833-841, 2017

    一般社団法人 日本繊維製品消費科学会

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