日本総合健診医学会 第45回大会・シンポジウム4 アルコールと健康管理<br>過量飲酒習慣者のライフスタイルとその習慣が及ぼす検査値

  • 和田 高士
    東京慈恵会医科大学大学院医学研究科健康科学
  • 加藤 智弘
    東京慈恵会医科大学附属病院新橋健診センター 東京慈恵会医科大学総合健診・予防医学センター

書誌事項

タイトル別名
  • Characteristics of Lifestyle in the Heavy Alcohol Consumer and Theirs Laboratory Data

この論文をさがす

抄録

人間ドック受診者の130万人の飲酒状況を紹介する。次いで、アルコールと健康管理という観点から、総合健診受診者の中で男性4,826名を対象に、自記式質問票から週当たりの摂取エタノール量を算出し、この量と、飲酒内容、生活習慣、検査値との関連を検討した。飲酒量の増加に比例して、より不健康な生活習慣を呈した。喫煙(ブリックマン指数:本数×年数)、受動喫煙の増加、1日の仕事時間の増加と月間の休日日数の減少。食事のアンバランス、塩分過多の食事がみられ、1週間での朝食日数の減少、1週間で夕食が外食である日数が増加した。1日当たりの歯磨き回数、生活改善の実行率、保健指導の希望率は減少した。検査値ではBMI、腹囲、収縮期血圧、拡張期血圧、MCV、ALT、GGT、HDLコレステロール、中性脂肪、空腹時血糖、尿酸はそれぞれ増加、膵アミラーゼは減少した。コリンエステラーゼには差異はみられなかった。いずれもJカーブ現象ではなく、比例関係にあった。

収録刊行物

  • 総合健診

    総合健診 44 (5), 671-676, 2017

    一般社団法人 日本総合健診医学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ