甲状腺髄様癌の治療実態

  • 花川 浩之
    独立行政法人国立病院機構四国がんセンター頭頸科
  • 門田 伸也
    独立行政法人国立病院機構四国がんセンター頭頸科
  • 橋本 香里
    独立行政法人国立病院機構四国がんセンター頭頸科
  • 岡 愛子
    独立行政法人国立病院機構四国がんセンター頭頸科

書誌事項

タイトル別名
  • Treatment of medullary thyroid carcinoma
  • ―ATAガイドラインとの比較―
  • comparison with ATA guidelines

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抄録

2015年米国甲状腺学会(ATA)ガイドライン改訂に伴い,当院における甲状腺髄様癌(MTC)治療との比較を行った。<br>2000年~2016年の間に当院で診断・治療されたMTCは5例(男性2名,女性3名)で,3例が術前細胞診でMTCを疑われた。RET遺伝子検査は1例術前,3例術後に施行し,散発性3例,MEN2A1例であった(1例拒否)。<br>MTCを疑う場合,ATAガイドラインでは全摘術を推奨している。一方術後にMTCと判明した散発性症例に関して,補完全摘は必ずしも推奨されない。当院では散発性2例に非全摘術を施行し,追加治療は施行していない。<br>今後の方針として,術前遺伝学的検査の徹底をすること,治療は甲状腺全摘術を原則(症例により非全摘も考慮)とすることを確認した。

収録刊行物

  • 頭頸部外科

    頭頸部外科 27 (2), 235-239, 2017

    特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会

参考文献 (8)*注記

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