細径内視鏡を用いた当院人間ドックにおける胃がん標準化発見比の検討

  • 田中 史生
    大阪市立大学大学院医学研究科 先端予防医療学 大阪市立大学大学院医学研究科 消化器内科学
  • 福本 真也
    大阪市立大学大学院医学研究科 先端予防医療学
  • 森川 浩安
    大阪市立大学大学院医学研究科 先端予防医療学
  • 木村 達郎
    大阪市立大学大学院医学研究科 先端予防医療学
  • 中野 朱美
    大阪市立大学大学院医学研究科 先端予防医療学
  • 大谷 恒史
    大阪市立大学大学院医学研究科 先端予防医療学 大阪市立大学大学院医学研究科 消化器内科学
  • 森崎 珠実
    大阪市立大学大学院医学研究科 先端予防医療学
  • 藤原 靖弘
    大阪市立大学大学院医学研究科 消化器内科学
  • 河田 則文
    大阪市立大学大学院医学研究科 先端予防医療学 大阪市立大学大学院医学研究科 肝胆膵病態内科学
  • 平田 一人
    大阪市立大学大学院医学研究科 先端予防医療学 大阪市立大学大学院医学研究科 呼吸器内科学

書誌事項

タイトル別名
  • Assessment of Standardized Detection Ratio in Evaluating Quality of Gastric Cancer Screening Using Ultra-slim Endoscopy in Health Check-ups
  • サイケイ ナイシキョウ オ モチイタ トウ イン ニンゲン ドック ニ オケル イガン ヒョウジュンカ ハッケンヒ ノ ケントウ

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抄録

目的:人間ドックでの胃がん発見精度の評価方法として胃がん発見率が挙げられるが,母集団の性差,年齢分布により影響を受ける.そこで我々は標準化発見比を指標として用い,細径内視鏡を用いた当院人間ドックでの胃がん発見精度を調査した.<br>方法:2016年1月4日から1年間,当院人間ドックで上部消化管内視鏡検査を施行された4,927例において,胃がんの標準化発見比,発見率等を検討した.<br>結果:男性における胃がん存在期待値合計は3.48であり,胃がん発見症例数は13例であった.すなわち,男性での標準化発見比は3.74であった.特に65~69歳では存在期待値0.95に対して7例の胃がんを発見した.一方,女性での胃がん存在期待値合計は1.12,胃がん発見症例数は1例であり,標準化発見比は0.89であった.また,男女合算では,存在期待値4.60に対して14例の胃がんを発見しており,標準化発見比は3.04であった.さらには,胃がん発見率は男女合算で0.28%,年代別に解析すると,50~59歳では0.21%,60歳以上では0.78%であった.<br>結論:当院での人間ドックにおいて,胃がんの標準化発見比を検討することにより,罹患率が高い年齢層で確実に胃がんの発見,診断がなされていることが示された.

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