エゾシカの生態からみた事故発生区間の周辺環境と事故発生条件

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タイトル別名
  • Determining Causal Factors in Deer-Vehicle Collisions by Examining Deer Ecology

抄録

エゾシカと自動車との交通事故問題は、野生生物との共生の上で解決すべき問題であり、道路利用者の安全面からも解決が求められている。本研究では、北海道十勝地方における7つの国道を対象として、エゾシカ事故発生区間の周辺環境について、GISを用いて周辺環境データを作成し、定性的な分析とポアソン回帰によるエゾシカ事故モデルを作成し、分析を行った。その結果、事故発生区間の周辺環境には特徴があり、広域的には、事故発生区間は一定の区間に限定され、発生頻度が季節によって異なることや、森林の存在、河川からの距離の近さが事故発生に影響していることが明らかになった。このことから、エゾシカとの事故防止のためには、ドライバーへのこのような環境特性に関する情報提供や、道路横断施設の検討などが必要と考えられる。

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