IV.<i>Helicobacter pylori</i>感染陰性時代の消化管疾患:胃・十二指腸潰瘍はどう変わる

  • 飯島 克則
    秋田大学大学院医学系研究科消化器内科・神経内科学講座

書誌事項

タイトル別名
  • IV. How Does the Etiology of Peptic Ulcers Change in Post-<i>Helicobacter pylori</i> Era?

抄録

<p>日本においては,Helicobacter pyloriH. pylori)感染率の低下に伴い,消化性潰瘍の件数そのものは減少している.その一方で,消化性潰瘍の成因に関して変化が起こっており,かつては消化性潰瘍の大部分を占めていたH. pylori感染による潰瘍は減少し,それに代わって非ステロイド性抗炎症薬(non-steroidal anti-inflammatory drugs:NSAIDs)などの薬剤性潰瘍,また,H. pylori感染,NSAIDsによらない特発性潰瘍の割合が増加してくると予想される.H. pylori感染陰性時代には,潰瘍の成因は多様化することが予想され,適切に成因を診断し,それに応じた適切な治療が求められる.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ