異なる林相を有する山地渓流域における粒状有機物輸送量の変動

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タイトル別名
  • FLUCTUATION OF PARTICULATE ORGANIC MATTER IN MOUNTAINOUS RIVER WITH DIFFERENT FOREST TYPE
  • コトナル リンソウ オ ユウスル サンチ ケイリュウイキ ニ オケル リュウジョウ ユウキブツ ユソウリョウ ノ ヘンドウ

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抄録

群馬県北部に位置する林相が異なる2つの山地渓流を対象とし,粒状有機炭素(FPOC)および粒状有機窒素(FPON)について長期的に採取した.FPOCおよびFPONの濃度と流量の積から求めた輸送量(LCQ)とLQ式から求めた輸送量(LLQ)の調査期間の累積値を比較した結果,どちらの流域においても,12%~20%程度異なることが示された.このとき,LLQは,低い流量における輸送量を過小評価し,一方のLCQはサンプリングがない出水の輸送量を過小評価するため,適切なモニタリング手法の適用が重要である.ただし,どちらの手法を採用した場合であっても,年間を通じたFPOCおよびFPONの輸送量については,流量による影響が大きく,また有機物の質を表すCN比にも違いが見られなかったことから,広域的に分類される林相の違いが粒状有機物の輸送に与える影響は限定的であることが示唆された.

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