シベンゾリン中毒により重症筋無力症様症状を呈した1例

  • 中川 義浩
    独立行政法人国立病院機構熊本医療センター薬剤部 独立行政法人国立病院機構熊本再春荘病院薬剤部
  • 石﨑 雅俊
    独立行政法人国立病院機構熊本再春荘病院神経内科
  • 小園 亜希
    独立行政法人国立病院機構熊本再春荘病院薬剤部
  • 花田 聖典
    独立行政法人国立病院機構熊本再春荘病院薬剤部
  • 東 敏信
    医療法人社団川口会川口病院循環器内科
  • 上山 秀嗣
    独立行政法人国立病院機構熊本再春荘病院神経内科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of myasthenia-like symptoms induced by cibenzoline overdosage

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抄録

<p>症例は87歳男性.頻脈性不整脈のためシベンゾリン内服中であった.内服開始5年後,昼より増悪する眼瞼下垂,顔面筋,四肢筋力低下をみとめ紹介受診となった.抗アセチルコリン受容体抗体は陰性であったが,エドロホニウムテストが陽性であり,重症筋無力症が疑われた.3年後,眼瞼下垂,筋力低下増悪のため入院となった.低血糖,心伝導障害,腎機能障害をみとめ,シベンゾリン血中濃度は,著明高値(1,850 ng/ml)であった.筋力低下はシベンゾリン中毒による症状と考え,本剤を中止したところ神経症状は改善した.重症筋無力症の鑑別として,腎機能障害を合併する際は,シベンゾリン中毒を念頭に置く必要がある.</p>

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