側頭部の皮膚硬度と栄養状態の関連検討

  • 上畑 陽子
    東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻老年看護学/創傷看護学分野
  • 吉田 美香子
    東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻老年看護学/創傷看護学分野
  • 藪中 幸一
    東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻老年看護学/創傷看護学分野
  • 峰松 健夫
    東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻老年看護学/創傷看護学分野
  • 玉井 奈緒
    東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻老年看護学/創傷看護学分野
  • 須釜 淳子
    金沢大学医薬保健研究域保健学系看護科学領域
  • 真田 弘美
    東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻老年看護学/創傷看護学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship of skin hardness of the temporal region to nutritional status

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抄録

 低栄養状態では,側頭部皮下の筋肉や脂肪の厚みが減少し,側頭部が陥没するが,その客観的評価法は未確立である.そこで,側頭部の皮膚硬度計による測定が皮下の組織厚の代替指標として側頭部の形状を反映し,栄養状態の指標になりうると考えた.健常成人13名において,皮膚硬度計で側頭部の皮膚硬度を,超音波検査法で側頭部の総組織厚,筋厚,脂肪厚を計測し,身体計測による栄養評価を実施した.側頭部の皮膚硬度は,側頭部の総組織厚(r=0.782,p=0.002),脂肪厚(r=0.717,p=0.006)と有意に相関し,さらに栄養状態の指標であるBody Mass Index(r=0.665,p=0.013),上腕周囲長(r=0.682,p=0.010),下腿周囲長(r=0.618,p=0.024)と有意に相関した.側頭部の皮膚硬度は皮下の総組織厚(特に脂肪厚)および栄養状態を反映し,新たな栄養指標になりうると示唆された.

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