当院におけるアッシャー症候群タイプ 1 の臨床所見の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of the clinical findings in patients with Usher syndrome type 1

この論文をさがす

抄録

<p>要旨: アッシャー症候群 (USH) は, 感音難聴に網膜色素変性症を合併する常染色体劣性遺伝性疾患である。 われわれは臨床症状より USH タイプ1 (USH1) と診断した6家系7人を対象として MYO7ACDH23 の遺伝子解析を行い, 5家系6人において疾患原因変異を同定した。 変異を同定することができた患者は, 1~3 歳で重度感音難聴と診断され補聴器装用を開始したが, 口話を獲得できたものはおらず, 全員が意思伝達のために手話・筆談を用いていた。 USH1 患者では, 年齢とともに網膜色素変性症による視覚障害が進行するため, 手話・筆談による意思伝達が困難となり, 接近手話や触読手話を用いている患者もいた。 将来的には, さらに意思伝達が難しくなると思われ, このような患者を支援する社会的な体制作りが急務である。特に USH1 患者では,視覚情報に頼らない口話獲得が重要であり, そのためにも USH1 の早期診断・人工内耳埋込術が必要であると思われた。</p>

収録刊行物

参考文献 (8)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ