外套膜の異なる部位から採取したピースを移植して得られたアコヤガイ真珠の特性

書誌事項

タイトル別名
  • Characteristics of pearls produced by implantation of different mantle area pieces
  • ガイトウマク ノ コトナル ブイ カラ サイシュ シタ ピース オ イショク シテ エラレタ アコヤガイ シンジュ ノ トクセイ

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抄録

異なる部位から採取した外套膜片(ピース)を用いて挿核試験を行い,得られた真珠の黄色度,巻き,真珠層1層の厚さ等の比較を行った。外套縁膜部(MP部)の色線を挟む部位(Y)をピースとした区では,閉殻筋近傍の外套中心部周辺(Z)をピースとした区より真珠の黄色度は高かった。真珠の巻きは Y で最も厚く,Z では薄かった。 逆に真珠結晶1層は色線周辺 (X, Y)において閉殻筋周辺 Z より有意に厚かった(実験I)。外套膜縁部(MP 部)をピースとした実験 II では,色線部より蝶番側をピースとした区(C)よりも腹縁側(A)ほど真珠の巻きが厚く,真珠層1層も厚い傾向がみられた。真珠黄色度については,B は C より黄色度が高かった。本研究の結果から,ピース部位の選択により,真珠の巻き,干渉色,黄色度の制御も可能であることが示唆された。

収録刊行物

  • 水産増殖

    水産増殖 65 (1), 61-71, 2017

    日本水産増殖学会

被引用文献 (1)*注記

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