リンゴ新品種 ‘HFF63’／きみと^TMの育成過程とその特性

• 松本 和浩

  静岡大学農学部 弘前大学農学生命科学部附属生物共生教育研究センター藤崎農場

• 藤田 知道

  弘前大学農学生命科学部附属生物共生教育研究センター藤崎農場

• 佐藤 早希

  弘前大学農学生命科学部附属生物共生教育研究センター藤崎農場

• 五十嵐 恵

  青森県産業技術センター弘前地域研究所

• 初山 慶道

  青森県産業技術センター弘前地域研究所 青森県産業技術センターりんご研究所

• 林田 大志

  弘前大学農学生命科学部附属生物共生教育研究センター藤崎農場

• 塩崎 雄之輔

  弘前大学農学生命科学部附属生物共生教育研究センター藤崎農場

書誌事項

タイトル別名

• Breeding a New Apple Cultivar, ‘HFF63’/Kimito^TM: Its Breeding Process and Characteristics
• リンゴ新品種'HFF63'/きみとの育成過程とその特性
• リンゴ シン ヒンシュ'HFF63'/キミ ト ノ イクセイ カテイ ト ソノ トクセイ

抄録

省力化栽培可能な黄色い果皮で貯蔵性が良く，甘みの強い品種である‘HFF63’を育成した．DNAマーカーを利用した遺伝子型解析の結果，本品種の両親はどちらが花粉親，種子親かは明らかにできないものの，‘ふじ’および‘東光’の組み合わせであると考えられた．育成地での収穫期は11月上～中旬で，樹姿は‘ふじ’と似ており，同様の樹体管理が可能である．また，1-MCP処理を行わなくても貯蔵150日後までは1-MCP処理果実と同程度の果実品質を示し，極めて高い貯蔵能力を有することが明らかとなった．これは，果実内のエチレン濃度が低く保たれたことによる．果実の糖組成はスクロースの割合が高いことが濃厚な甘みの一因となっている．果実新鮮重は350 g程度であり，糖度は15°，酸度は0.3％前後で，貯蔵中も高い果肉硬度が維持される．品種名である‘HFF63’とは別に一定の品質を満たした果実に「きみと」の登録商標を利用する予定である．今後，省力栽培可能な高品質果実として贈答用途としての利用が期待される．

収録刊行物

• 園芸学研究

  園芸学研究 17 (1), 115-122, 2018

  一般社団法人　園芸学会

キーワード

• 貯蔵性
• SSRマーカー
• 黄色品種
• 栽培
• スクロース

詳細情報

• CRID: 1390282680187679104
• NII論文ID: 130006594553
• NII書誌ID: AA11608561
• DOI: 10.2503/hrj.17.115
• ISSN: 18803571
• ISSN: 13472658
• NDL書誌ID: 028794132
• Web Site: https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010920521
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I028794132
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/hrj/17/1/17_115/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • IRDB
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可