気相から固相への多段階核生成の分子動力学シミュレーション

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タイトル別名
  • Multistep Nucleation from Vapor-to-Solid in Molecular Dynamics simulations

抄録

<p>核生成過程は、理工学の幅広い分野で重要なプロセスであるが、分子レベルでの理解は未だ限られている。これまで我々は希ガスや水分子に関して気相から液相への核生成過程の分子動力学(MD)シミュレーションを行い、相変化の様子を調べてきた(Diemand et al. J. Chem. Phys. 139, 074309, 2013, Tanaka et al.,J.Chem.Phys. 140, 11432, 2014,Angelil et al. 143, 0640507, 2015). 本研究では大規模並列計算用の分子動力学計算コード(LAMMPS)を用い、国内外のスーパーコンピュータ(チューリッヒ大、国立天文台)を利用し、3重点以下の温度における気相から固相への核生成過程の分子動力学(MD)シミュレーションを行った。まず気相ガスから準安定相である過冷却液滴へ核生成し、その後に過冷却液滴内の一部で核生成が始まり短時間で全体が結晶化する様子が得られた。液滴の結晶化はすぐには起きず、ある程度大きく成長してから起きること、生成されたナノ結晶は5回対称性を持つ正20面体、十面体の準結晶とfcc,hcp結晶が混在していること、また結晶化する際には蒸発を伴うことなどが明らかになった。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282681024976512
  • NII論文ID
    130006710387
  • DOI
    10.11316/jpsgaiyo.72.1.0_2576
  • ISSN
    21890803
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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