仮名単語が読めて仮名一文字が読めない仮名の失読および失書の1例
書誌事項
- タイトル別名
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- The case study of a patient with alexia and agraphia who can read <i>kana</i> words but not <i>kana</i> single letters
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抄録
<p>仮名一文字と仮名単語の読みが乖離した左後大脳動脈領域梗塞による失読および失書例の読み書き障害について検討した.読みでは仮名・漢字とも単語では保たれていたが,仮名一文字と仮名非単語に選択的な失読を認め,なぞり読みは無効だった.音節に対応した仮名一文字の指示も低下していた.書取では仮名一文字と漢字単語で低下がみられた.仮名一文字の失読および失書を呈し,読めない文字と書けない文字が共通していたことから,仮名文字のイメージの脆弱性が示唆された.逐字読みを特徴とし,単語をまとめて読むことができない古典型純粋失読とは対照的に,本例では仮名一文字の読みの困難を単語全体の形態イメージで補う全体読みが可能と考えられた.</p>
収録刊行物
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- 神経心理学
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神経心理学 34 (1), 63-73, 2018
日本神経心理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679616842624
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- NII論文ID
- 130006728607
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- ISSN
- 21899401
- 09111085
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可