Upside down stomachに過形成性ポリープから発生した胃癌を合併した1例

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  • A CASE OF EARLY GASTRIC CANCER ARISING FROM A HYPERPLASTIC POLYP WITHIN AN UPSIDE-DOWN STOMACH

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抄録

<p>症例は81歳女性.数カ月前から持続する前胸部痛にて受診した.3年前より胃の2カ所に10mm大の過形成性ポリープを認めていたが,増大傾向を認めなかった.今回の精査では同病変は30mm大に増大し生検ではadenocarcinomaと診断された.胸腹部CTでは全胃が縦隔内に逸脱したUpside down stomachの所見を認めた.Upside down stomachを伴った早期胃癌と診断し手術を行った.ヘルニア門は8cm大に開大,縦隔内に逸脱した全胃を引き出し,ヘルニア門を縫縮,幽門側胃部分切除(D1郭清)を行った.本例は,Upside down stomachという稀で特殊な胃の状態に加え,重ねて稀な胃過形成性ポリープの癌化が示唆された極めて稀有な症例であり,文献的考察を加えて報告した.</p>

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