Sulfhydryl-reactive reagent (SH試薬) による消化器癌の腹膜播種予防効果について Inhibitory Effect of Sulfhydryl-reactive Reagent on Peritoneal Seeding of Gastrointestinal Tract Carcinoma

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Sulfhydryl-reactive reagent (SH試薬) を癌細胞に短時間反応させた場合, 癌細胞の細胞外マトリックスへの接着が阻害されるか否かを検討した。 [材料と方法] 高率に腹膜播種を起こすAsPC-1細胞株を用い, SH試薬として活性型ランソプラゾール (AG-2000) を使用した。そして, (1) 1時間AG-2000と反応させたAsPC-1の細胞外マトリックスに対する接着能をadhesion assayで測定, (2) in vivoの実験では, AG-2000と1時間反応させたAsPC-1細胞を1×106個ヌードマウス (n=10) の腹腔内に注入して腹膜播種の有無を検索し, 未処理群 (n=10) と比較した。 [結果] adhesion assayでは接着癌細胞数はいずれもAG-2000の濃度依存姓に減少し, 1mMではほぼ完全に接着が阻害された。ヌードマウスの腹腔内投与では, 未処理群が高度腹膜播種のため全例8週以内に癌死した。これに対し, 処理群では死亡した1匹を含め腹膜播種は30%に認められたが, 他の7匹には腹膜播種はみられなかった。 [結語] AG-2000は短時間の反応でAsPC-1細胞の細胞外マトリックスへの接着を強く阻害したことより, 消化器癌の腹膜播種予防薬として臨床応用できる可能性が示唆された。

Journal

  • Nihon Gekakei Rengo Gakkaishi (Journal of Japanese College of Surgeons)

    Nihon Gekakei Rengo Gakkaishi (Journal of Japanese College of Surgeons) 24(2), 125-130, 1999

    Japanese College of Surgeons

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