戦後初期(1952–1953)の日本における学校図書館法の成立過程:諸法案の特徴および比較考察を中心に

書誌事項

タイトル別名
  • The Drafting Process of the School Library Law during the Early Postwar Period in Japan (1952–1953): A Consideration of Several Bills
  • センゴ ショキ(1952-1953)ノ ニホン ニ オケル ガッコウ トショカンホウ ノ セイリツ カテイ : ショ ホウアン ノ トクチョウ オヨビ ヒカク コウサツ オ チュウシン ニ

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抄録

<p>本研究は,文部官僚などが遺した一次資料(深川文書など)に基づき,戦後初期(1952〜1953年)の日本における学校図書館法の法案作成過程の要諦を明らかにすることを目的とした。先行研究で使用されなかった新資料に依拠し,国会に上程されるまでの法案の変遷について,主な3つの諸案の特徴を摘出し,それらを比較検討した。</p> <p>法案上程までの過程において,各アクター間(文部省,全国学校図書館協議会,政党など)の対立・妥協があり,紆余曲折していた。法案の作成過程において,当初予定していた司書教諭の免許制度が任用資格制に変更された背景には,当時の文部省の教員養成政策 や高等教育政策が大きく影響していた。さらに,同省は,学校図書館法の立法化に関して,総じて批判的であり,代案として「学校図書館振興法案要綱」を作成していたことが明らかになった。他方,同法成立時に大蔵省は,司書教諭必置化について,否定的な公式見解を示した。</p>

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