寿司職人に生じたアワビによる接触蕁麻疹症候群の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Contact Urticaria Syndrome Due to Abalone in a Sushi Chef
  • 症例 寿司職人に生じたアワビによる接触蕁麻疹症候群の1例
  • ショウレイ スシ ショクニン ニ ショウジタ アワビ ニ ヨル セッショク ジンマシン ショウコウグン ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

<p> 22歳, 男性。初診の2年前に寿司屋に就職し, 生の魚介類を扱うようになった。1ヵ月前に生のアワビ, クルマエビとアカエビを調理中に手に瘙痒感を伴う発赤が生じ, その後全身の瘙痒感, 呼吸困難感を訴え救急搬送された。その後も仕事を継続し, アワビとクルマエビを調理した際には, 時折手の瘙痒感や咳嗽を自覚する。アワビとクルマエビはいつも同時に扱うという。精査目的に当科初診した。血液検査ではアサリ, カキとホタテの特異的IgEがクラス2であった。プリックテストを施行し, 生のアワビで強陽性, 加熱したアワビ, 生のクルマエビ, 生のタコで陽性であった。アワビのプリックテスト中, 軽度の呼吸困難感が出現したが, 5分ほどで自然に軽快した。また, 生と加熱したアカエビを含むほかの各種魚介は陰性であった。タコは接触しても摂取しても症状は生じない。以上より, 生のクルマエビに対する接触蕁麻疹を合併したアワビによる接触蕁麻疹症候群と診断した。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ