誘発交通を考慮した統合需要モデルの逆予測による精度評価

DOI
  • 内山 岳大
    東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻
  • 円山 琢也
    東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻
  • 原田 昇
    東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Backcasting Analysis of Combined Travel Demand Model Considering Induced Traffic

抄録

混雑緩和を目的とした道路整備は誘発交通を生じさせ結局混雑緩和につながらないという議論が存在する。既存の四段階推定法はこうした誘発交通を考慮に入れた需要予測が行なえないため、推計される道路の整備効果にバイアスが生じている可能性がある。この問題に対して既存研究では四段階推定法にかわる予測手法である統合需要モデルが構築されているが、このモデルにより推計された誘発交通量が現実の値に近いものなのかは検証されていなかった。そこで本研究ではモデル出力値の誘発交通量の妥当性の検証に向けた基礎的分析として統合需要モデルの予測結果について精度評価を行なう。現在のデータで構築したモデルを用いて過去の1時点の需要予測をする逆予測を行い、過去の実績値と比較した。また従来の固定需要モデルの予測値と統合需要モデルの予測値を比較することで統合需要モデルの精度を検証した。その結果、都市圏全体としては誘発交通を考慮することによる予測精度の大きな改善は見られないが、ピーク時間帯で特に道路の整備の影響を強く受けているODペアのトリップ分布や手段分担率については予測精度の改善が生じることを示した。

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 40 (0), 60-60, 2005

    公益社団法人 日本都市計画学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205522771328
  • NII論文ID
    130006947453
  • DOI
    10.11361/cpij1.40.0.60.0
  • ISSN
    1348284X
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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