蓄光標識の視認性評価に関する検討

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タイトル別名
  • Study on visibilty of afterglow phosphorescent pigment-based sign

抄録

災害による夜間停電時の避難誘導には、停電や断線による機能停止がなく、商用電源がない場所にも設置可能で、メンテナンスフリーの利点のある蓄光標識の設置が行われるようになってきた。蓄光顔料の励起光(200~450nm)の照射が停電等によって喪失すると、その残光輝度は指数関数的に減少していく。そのため、残光標識の視認性評価実験の精度はその非定常性から必ずしも高いものにはなっていない。そこで、本研究では残光顔料の励起が主として紫外領域で生じることに着目し、ブラックライトを用いて停電から任意の経過時間後の残光輝度を安定的に維持する実験手法を開発した。これを用いて誘導標識の大きさや設置間隔を決める指標となる標識輝度と誘目性の検討を行った。10分間暗順応させた被験者(14名、平均年齢23.1歳)に左右で30-100 mcd/_m2_、100-300 mcd/_m2_、300-1000 mcd/_m2_の明るさの異なる3パターンの指標を提示し、高輝度側の指標の面積を変化させ低輝度側の標識と同じ目立ち感(誘目性)になる面積を求めた。面積を視野角に換算し、等誘目性となる輝度との関係式を得た。これにより、停電直後の蓄光標識の誘目性と任意の経過時間後において等しい誘目性を得るために必要な蓄光標識の大きさを予測することができるようになった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205549393408
  • NII論文ID
    130006953749
  • DOI
    10.11515/ieijac.42.0.87.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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