ベビーカー利用者の視点から見た公共交通機関のバリアフリーに関する研究

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タイトル別名
  • Research that public transportation facility seen from Baby Carriage Users aspect concerns barrier-free

抄録

【目的】バリアフリー新法が平成18年12月より施行され、公共交通機関におけるバリアフリー対策が進んでいる。その対象は高齢者・障害者等でありベビーカーでの子連れ(以下、ベビーカー利用者)は対象とされていない。しかしながら、実際にはベビーカー利用者は同様に行動制限を受けており、日常的な外出に支障をきたしている。事前のヒアリング調査でもベビーカー利用者の公共交通機関利用に対する消極的な意見が多く聞かれた。そこで本研究の目的はその理由を探り、今後の対策の基礎資料を作成することを目標とする。このことは同時に子育て支援対策にも意義があると考えられる。 【方法】➀神戸市内の区役所で実施される4か月、1歳半健診で乳幼児保護者に対し、公共交通機関でのベビーカー利用実態についてのアンケート調査を行った。➁神戸市内の公共交通機関内において、ベビーカー利用者の観察調査、ベビーカー利用被験者による行動調査を行った。いずれも実施期間は、2008年10月~2009年2月である。 【結果】ベビーカー利用者は、比較的混雑の少ない10時~16時に集中して公共交通機関を利用しており、常に周囲の視線を気にしている。電車車両内では、乗降扉付近に立ったままベビーカーを支えていることが多い。神戸市バスのノンステップバスなどでは、車イスと同様、ベビーカー設置スペースが設けられているが、そのことはあまり周知されておらず、利用したことがある例はわずかであった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205557625472
  • NII論文ID
    130006955889
  • DOI
    10.11428/kasei.61.0.256.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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