大学生の味覚と食生活の関連について
書誌事項
- タイトル別名
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- A study on relationship between sense of taste and dietary life in college students
- Part 3 Proposals to taste education
- 第3報 味覚教育への提言
抄録
【目的】五感の一つである味覚は,ヒトの食生活に深く関わっており,生活の質の向上を目指すためには,欠かすことのできない感覚である.第1報では,五味識別能を中心に,第2報では,だしの嗜好性を中心とした観点から,味覚と食生活についての検討をすすめてきた.そこで本研究では,食べ物を味わい,薄味を重視するといった味覚の行動に影響を及ぼす諸要因について検討し,大学生に対する味覚教育を実施する上での方向性を提言することを目的とした.<BR>【方法】対象者,五基本味の識別検査,だしの官能評価,質問紙調査については,第1報,第2報と同様である.<BR>【結果】質問紙調査の回答に対して因子分析を施し,男女間の下位尺度得点の比較を行った結果,ファストフードへの抑制(p<0.01),咀嚼意識(p<0.05)は,女子の得点が有意に高かった.味覚の行動に影響を及ぼす諸要因について,因果モデルの分析を行った結果(女子),天然だしの好みは,和食への嗜好性(0.29)を高め,薄味重視(0.36)へと関連があった.さらに,天然だしの好みは,心身の健康を促進し(0.25),ファストフードへの抑制が高まり(0.18),薄味(0.18)・味わい(0.16)を重視することを促進した.また,和食への嗜好性は,咀嚼意識を高め(0.14),スポーツ志向を促進し(0.32),五味の識別検査結果に関連が認められた(0.16).<BR>【考察】大学生に対する味覚教育として,各種材料からうま味成分を効率よく抽出するコツを習得し,おいしく「だし」を味わい,和食嗜好を高めることが,味覚教育として重要であることが示唆された.伝統ある食文化を再認識し,継承していくことが,味覚教育の原点であるといえる.
収録刊行物
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- 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
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一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 63 (0), 116-116, 2011
一般社団法人 日本家政学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680538338432
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- NII論文ID
- 130006958860
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可