動物園の特性を活かした鳥マラリアの感染生態調査  [in Japanese] Blood-fed mosquitoes also carry valuable information of avian Malaria infection.  [in Japanese]

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Author(s)

    • 江尻 寛子 Ejiri Hiroko
    • 日本大学生物資源科学部獣医学科実験動物学研究室 Laboratory of Biomedical Science, Department of Veterinary Medicine, College of Bioresource Sciences, Nihon University
    • 佐藤 雪太 Sato Yukita
    • 日本大学生物資源科学部獣医学科実験動物学研究室 Laboratory of Biomedical Science, Department of Veterinary Medicine, College of Bioresource Sciences, Nihon University
    • 津田 良夫 Tsuda Yoshio
    • 国立感染症研究所昆虫医科学部 Department of Medical Entomology, National Institute of Infectious Diseases
    • 原 樹子 Hara Tatsuko
    • 日本大学生物資源科学部動物資源科学科野生動物学研究室 Laboratory of Wildlife Science, Department of Animal Resource Sciences, College of Bioresource Sciences, Nihon University
    • 湯川 眞嘉 Yukawa Masayoshi
    • 日本大学生物資源科学部獣医学科実験動物学研究室 Laboratory of Biomedical Science, Department of Veterinary Medicine, College of Bioresource Sciences, Nihon University

Abstract

【背景・目的】<BR>鳥マラリア感染リスクの評価には、調査地の鳥類および蚊の原虫保有状況や行動範囲などに対する総合的検討が必要である。しかし実際にはこれらすべての状況を把握できないことが多い。そこで、宿主やベクターの特定および調査範囲の限定が比較的容易な動物園において、鳥マラリアの感染生態を理解するため媒介蚊の原虫保有状況と吸血源動物種について調査した。<BR>【材料・方法】<BR>2009年6~9月に東京都恩賜上野動物園内で蚊を毎月1回捕集し、腹部に血液貯留または卵が認められた個体を吸血蚊とし、頭胸部と腹部を分離してそれぞれからDNAを抽出した。頭胸部および腹部からは鳥マラリア原虫DNA、腹部からは吸血源動物DNAを標的としたPCRを行った。<BR>【結果・考察】<BR>3属4種の吸血蚊140個体が捕集され、アカイエカの16.0%(21/131個体)から鳥マラリア原虫に近縁な配列が得られた。全吸血蚊の 60.7%(85個体)から飼育下動物または野生鳥類各種の吸血が示唆され、捕集地と動物の展示場所から蚊は最長で350m移動したと推定された。さらに飼育下鳥類を吸血した蚊から原虫遺伝子が検出され、鳥マラリア感染診断も可能であることが示唆された。本調査方法は、吸血源動物種や鳥マラリア感染動物の把握、さらに蚊の行動範囲や幼虫発生場所なども推定可能であり、節足動物媒介性病原体の感染リスク評価および監視と制御に役立つと考えた。

Journal

  • Abstracts for the Annual Meetings of the Japan Society of Medical Entomology and Zoology

    Abstracts for the Annual Meetings of the Japan Society of Medical Entomology and Zoology 62(0), 78-78, 2010

    The Japan Society of Medical Entomology and Zoology

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