Cry1Acトキシンに特異的に結合するカイコ中腸上皮細胞の新規アミノペプチデースの諸性質

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タイトル別名
  • Novel aminopeptidase of Bombyx mori BBMV, which was negative against anti 120 kDa APN antibody and specifically bound to Cry1Ac of Bacillus thuringiensis

抄録

カイコ中腸上皮細胞の120kDaアミノペプチデースN(APN)はCry1AaおよびCry1Acトキシンの受容体と考えられている。しかしAPN120以外の例えば110, 100kDaアミノペプチデースも両トキシンと結合する。我々はAPN活性を持ちながら抗APN120抗体に陰性でCry1Acトキシンに特異的に結合する新しい蛋白をリガンドブロット解析で検出し、APN90と命名した。陰イオン交換およびゲル濾過カラムクロマトグラフィーを用いカイコAPNの分離精製をすすめた結果、カイコ中腸BBM蛋白中に少なくとも7個のAPNが検出された。一連のクロマトグラフィーで精製したAPN90は顕著なアミノペプチデース活性を示すが抗APN120抗体とは反応せず、90kDaサブユニットからなる180kDaの分子サイズを持つホモダイマーでとして存在することが推察された。リガンドブロット解析の結果APN90はCry1Acとだけ結合しCry1AaおよびCry1Abとの結合は見られなかった。本講演ではAPN90の諸性質およびその役割に関する簡単な考察を発表する。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680605337088
  • NII論文ID
    130006989018
  • DOI
    10.11416/jsss.jsss72.0.64.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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