rasH2マウスを用いた皮膚二段階発がん性試験法の開発
書誌事項
- タイトル別名
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- The development of the 2-stage skin carcinogenicity study using rasH2 mice
抄録
[目的]近年、rasH2マウス(日本クレア)を用いた短期発がん性試験が、マウス長期がん原性試験の代替法として使用されてきている。そこで我々は、rasH2マウスの持つ特徴を生かし、より短期に発がん性の有無を評価できる「超短期発がん性評価法」を開発する目的で、rasH2マウスの標的臓器の一つである皮膚を用いて検討を行った。<BR>[実験1:イニシエーターとしてDMBAの用量設定]雌雄のrasH2マウス(各20匹)にDMBA50, 10, 2, 0 μg/ 100 μl acetoneを実験開始時に1回、背部皮膚に塗布し、26週間経過後に屠殺剖検した。その結果、背部の皮膚腫瘤は雄では50 μg群で実験19週より、雌では2 μg群で実験20週より各1例に観察された。その後雄の10 μg群、雌の10および50 μg群の各1例に腫瘤の発生がみられたが、腫瘤の発生率に雌雄差あるいはDMBAの濃度による差はみられなかった。<BR>[実験2:プロモーターとしてTPAの用量設定および実験期間の検討]雌のrasH2マウスを用い、実験開始時にDMBAを50 μg/100 μl acetoneの濃度で1回背部皮膚に塗布し、その1週後より1週間に2回の頻度で TPAを8 µg /200 µL acetoneの用量で背部皮膚に塗布した。皮膚腫瘤はDMBA+TPA投与群で実験4週より観察され、5週には100%の発生率となった。7週経過時点で、DMBA+TPA投与群で多数の皮膚腫瘤が観察されたことから、8週で屠殺剖検した。最終的な1匹あたりの皮膚腫瘤の発生個数および発生率は、DMBA単独群で0個(0%)であったのに対し、DMBA+TPA投与群では62.4個(100%)、TPA単独群では0.2個(20%)であった。<BR>[結論]rasH2マウスにDMBA(50 μg/100μl) およびTPA(8 µg /200 µL)を投与することにより、短期間で皮膚腫瘤が発生することが確認された。これはICRマウスを使用した場合の実験期間(20週)の半分以下であった。今後、このモデルを超短期発がん性試験法として確立すべくデータを積み重ねていく予定である。
収録刊行物
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- 日本トキシコロジー学会学術年会
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日本トキシコロジー学会学術年会 36 (0), 4150-4150, 2009
日本毒性学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680634368128
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- NII論文ID
- 130007002983
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可