ラットに反復経皮投与した酸化チタン粒子の体内分布と毒性
書誌事項
- タイトル別名
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- Tissue distribution and toxicity of titanium dioxide particles in rats after repeated topical application
抄録
ナノメートルサイズまで微小化された酸化チタンは、白色顔料、紫外線散乱剤として既に多くの化粧品や医薬部外品等に使用されている。In vitroの経皮吸収試験では酸化チタンのような金属酸化物の粒子が短期間で皮膚を透過するという知見はないが、in vivoで連続的に塗布された場合については、統一した見解は得られていない。本研究では、化粧品等の使用法にならい、連続的に皮膚に塗布した酸化チタン粒子が、吸収されて毒性を示すか否か検討した。酸化チタン(平均一次粒子径30~35 nm、ルチル型及びアナターゼ型、表面コーティングの有無)をシリコーンオイルに10%濃度で懸濁させ、雌雄SD系ラットの皮膚に閉塞塗布した。閉塞は毎日24時間、28日間繰り返し行った。塗布終了翌日に、血液検査及び各臓器の所見観察を行った。シリコーンオイル中では、酸化チタン粒子はほとんどが数百nm以上の大きさに凝集していたが、酸化チタンの結晶系及び表面コーティングの有無により凝集度は異なった。摂餌量、体重及び臓器重量は試験群間で有意な差は認めず、臓器の剖検及び病理組織学的検査で被験物質投与に起因した異常、変化は認められなかった。血液学的検査では、雄性の酸化チタン塗布群では白血球数、形態別ではリンパ球及び単球が増加し、雌性では総コレステロール、リン脂質ないしトリグリセライドの高値が認められた。しかし、いずれの変化も生理的変動範囲内の変動で、器質的な変化を伴わず毒性学的意義は低いと判断した。適用部位の皮膚の電子顕微鏡観察では、粒子は角質層にとどまり、組織中に浸透している像は認めなかった。雄性ラットについて、臓器中のチタン濃度をICP-MSで測定した。肝臓及び腎臓中のチタン濃度は、対照群と試験群で差はなかった。酸化チタン粒子の結晶系及び表面コーティングの違いによる違いもなかった。
収録刊行物
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- 日本トキシコロジー学会学術年会
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日本トキシコロジー学会学術年会 36 (0), 4172-4172, 2009
日本毒性学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205659186176
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- NII論文ID
- 130007004041
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可