マウスES細胞を用いた神経系分化系におけるメチル水銀の毒性影響評価
書誌事項
- タイトル別名
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- Valuation of effect of methylmercury on the neural differentiation using mouse embryonic stem cells (ESCs)
抄録
メチル水銀(MeHg)は,胎生期の神経発達に影響を及ぼすことが知られている。本研究では,MeHg曝露による神経細胞分化への影響を, マウス胚性幹細胞(ES細胞)から神経細胞を誘導する三次元培養法を利用して検討した。MEF上で大量培養したES細胞(B6GFP)をマ イクロデバイス上に播種し,均一な胚葉体(EB)を形成させた。このEBをオルニチン・ラミニンコート上に再び播種し,神経誘導培地 にて神経分化を誘導させた。MeHg(0, 1, 10, 100 nM; 0.01% DMSO)は神経誘導培地に交換後の3日目から12日間曝露した。曝露 後12日目に,RNAを回収,あるいはMAP2の免役染色を施した。リアルタイムPCRによりニューロンマーカーであるMAP2の発現量 を測定したところ,用量依存的発現レベルの減少が確認できた。また,マルチチャンネル画像解析装置による形態解析を行ったところ, MeHg 100 nMの曝露群においては,全細胞数,MAP2陽性細胞数,MAP2陽性のニューロスフィア(NS)の数,神経突起の長さ,神 経突起の分岐点の数すべてにおいて,コントロール群に対して12.3%, 12.5%, 14.7%, 11.6%および16.9%に減少していた。これ らのことよりメチル水銀は,マウスES細胞の神経分化培養系においても,神経細胞増殖及び分化を抑制することが分かった。本研究 で示した我々の独自プロトコールは,神経細胞の発達に及ぼすMeHgの毒性評価において有用であることが示された。
収録刊行物
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- 日本トキシコロジー学会学術年会
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日本トキシコロジー学会学術年会 37 (0), 126-126, 2010
日本毒性学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680635984128
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- NII論文ID
- 130007004089
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可