大都市圏の耕作放棄水田における水田雑草群落復元に向けた継続的な耕起と代かきの効果

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タイトル別名
  • The effects of annual tillage and puddling on the restoration of weed communities in abandoned rice paddy fields in metropolitan areas

抄録

水田面積の減少が顕著な大都市圏では,全国的には水田で普通に生育する種の希少化が深刻で,とくに水稲作に強く依存して生育する種(水田農業依存種と定義)を保全する必要性が高まっている。本研究では,耕起管理と代かき管理を,耕作放棄水田で4年間実施した。集約化が進んでいない水稲作地や,耕作放棄地で水稲作が再開された場合と比較しながら,各管理による成立植生の特徴を把握し,代かきや耕起が,水田雑草群落や,そのなかの1種群である水田農業依存種の維持に対し有効か検討した。耕起管理区における水田農業依存種数は,管理年次とともに減少した。一方,代かき管理区では,その種数は概ね維持され,復元水田と類似した。代かき管理は水田農業依存種を少なくとも4年間の期間内維持する点で,有効な管理手法と判断された。

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