茨城県における年中行事の行事食の現状

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Annual event food in Ibaraki prefecture

抄録

【〈B〉目的〈/B〉】平成21年12月に日本調理科学会特別研究「調理文化の地域性と調理科学:行事食」というテーマで行われた茨城県の調査をまとめ、茨城県の特徴を明らかにすることを 目的とする。年代別の検討を行うために、回答者を10~20歳代、30~50歳代、60歳以上の3区分にわけ検討した。まず、年中行事の認知度、経験を調べた。調査項目のうち、年中行事の12項目を取り上げ、特に正月料理について詳細に検討した。 〈BR〉【〈B〉方法〈/B〉】茨城県の調査員は3名であり、県北、県央、県南に所属する。しかし各大学の学生はこの3区分に分けることは不可能であるので、3地域を合わせて集計し検討した。10~20歳代は241名、30~50歳代は154名、60歳以上は70名であった。 質問項目は、その行事の認知、経験、その行事で食べるものの喫食経験、喫食状況、調理状況を中心に解析した。 〈BR〉【〈B〉結果と考察〈/B〉】年中行事の認知度、経験について検討したところ、「重陽・菊の節句」が 各年代ともに低かった。正月料理の屠蘇は20歳代の80%が、30~50歳代の約半数が「飲んだことがない」という結果であった。黒豆、きんとんは若い年代は「時々食べる」という人の割合が高かった。口取りである「黒豆、数の子、きんとん、伊達巻」については、30歳代から50歳代は購入する人の割合が高かった。「田作り、昆布巻き」は30歳代以上でも購入する人数が多かったが、「煮しめ、なます」は家庭で作るという人が多かった。魚料理、肉料理については若い年代の回答率が高かった。我が国の最大の行事食である「正月料理」も若い年代では喫食経験が低いものも多くあり、年代が高くても、「家庭で作る」より「購入する」ものがあることが明らかとなった。

収録刊行物

キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205693359360
  • NII論文ID
    130007016248
  • DOI
    10.11402/ajscs.23.0.88.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ