Spatial distribution of mountain permafrost in northern Tien Shan, Central Asia

DOI

Bibliographic Information

Other Title
  • 中央アジア・天山山脈北部地域における山岳永久凍土の空間分布

Abstract

中央アジアの天山山脈北部地域のキルギス・アラトー山脈において,2013~2015年の現地調査と衛星画像・空中写真の地形解析から山岳不連続永久凍土帯の空間分布を調べた.分布するデブリ地形を地形判読より抽出し,差分干渉SAR解析による流動検出から,同山脈では山岳永久凍土の存在指標である岩石氷河が数多く確認された.地表面変動解析により凍土を有すると判断された岩石氷河は対象山脈内では450ほどあり,岩屑供給源から分類した岩石氷河の起源は,6割が氷河起源タイプ,4割は崖錐起源タイプであった.気候環境・地形環境から,山脈北側・南側ともに凍結破砕による周辺岩壁からの岩屑供給が見込まれる活発な周氷河環境であるといえる.2013年~2015年にかけて実施した地温・流動観測の結果,観測サイトである氷河起源タイプの岩石氷河(3500m a.s.l)上で平均40cm/yrの流動が確認され,MAAT -4.62℃とMAGST -1.47℃から内部の永久凍土の存在が示唆された.岩石氷河の分布から,山脈の北側では2800m,南側では3200m以上に山岳不連続永久凍土帯が分布していること,その数・面積が北側に集中していることが明らかになった.対象地域では氷河起源タイプの岩石氷河が全体の約半数を占め,このような岩石氷河は氷河の縮小過程で取り残された氷河氷を起源として発達したとみられる.

Journal

Details 詳細情報について

  • CRID
    1390001205694666112
  • NII Article ID
    130007017442
  • DOI
    10.14866/ajg.2016s.0_100128
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

Report a problem

Back to top