福島原発事故によるキノコ類への放射性セシウムの蓄積-東京大学演習林における5年間の調査結果

DOI
  • 山田 利博
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林秩父演習林
  • 村川 功雄
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林千葉演習林
  • 井口 和信
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林北海道演習林
  • 大村 和也
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林秩父演習林
  • 五十嵐 勇治
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林秩父演習林
  • 齋藤 俊浩
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林秩父演習林
  • 才木 道雄
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林秩父演習林
  • 高徳 佳絵
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林秩父演習林
  • 井上 淳
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林生態水文学研究所
  • 齋藤 暖生
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林富士癒しの森研究所
  • 辻 和明
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林富士癒しの森研究所
  • 小林 奈通子
    東京大学大学院農学生命科学研究科
  • 田野井 慶太朗
    東京大学大学院農学生命科学研究科
  • 中西 友子
    東京大学大学院農学生命科学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Radiocesium accumulation in mushrooms after the Fukushima accident - 5 years monitoring in the UT Forests

抄録

<p>福島原発事故に起因する放射性物質の汚染地域は東日本の広域に及び、キノコは低汚染地域であっても比較的高濃度の放射性Csを含むことが多い。そこで低汚染の森林地域におけるキノコと土壌の放射性Cs汚染の事故後5年間の動態を明らかにすることを目的とし、東京大学の4~6地方演習林においてキノコとその基質を2011~2015年秋に採取し,134Csおよび137Csの濃度を測定した。放射性Csはリター層では次第に減少する傾向がみられたが、土壌層への移行は場所によって異なるもののあまり進まなかった。キノコにおける放射性Cs濃度はの変化としては、2011年あるいは2012年に高くなった後に低下するもの、大きな変化がないものがみられた。ハナイグチを始めとするいくつかの菌根菌では一貫して134Csの割合が少なく、核実験やチェルノブイリ事故に由来する汚染を残していた。いくつかの菌根菌ではリターや土壌の汚染よりずっと高濃度の放射性Csを集積したが、そうでない菌根菌もいくつか認められた。放射性Csを集積するかは菌の種類や土壌条件によると思われる。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680686325120
  • NII論文ID
    130007021273
  • DOI
    10.11519/jfsc.128.0_741
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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