琉球列島のマングローブにおけるヒルギダマシとメヒルギの樹木内生菌相の比較

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タイトル別名
  • Species composition of endophytic fungi isolated from <i>Avicennia marina</i> and <i>Kandelia obovata</i> from the Ryukyu Islands

抄録

<p>琉球列島のマングローブにおいて、メヒルギKandelia obovataの茎葉から内生菌の分離試験を行うと、場所や季節を問わず、Phylosticta spp., Phomopsis spp., Colletotrichum spp.が優占的であり、これに準じてPestalotiopsis spp.などが出現する。西表島浦内川マングローブの個体では、特に葉で Phylosticta spp.が優占する。この浦内川マングローブにおいては、ヒルギダマシAvicennia marina個体が、河口域の林縁部から林外でしばしば単木状に生育している。それはメヒルギの分布域と重なっており、その樹形も、樹冠の地上高(すなわち茎葉の潮汐による冠水状況)も、隣接するメヒルギ個体と類似している。このヒルギダマシの茎葉から内生菌を分離すると、メヒルギに多かった上記4菌群はいずれも分離されたが、その分離頻度は大きく異なり、特に、Phylosticta spp.は著しく低い頻度で出現した。また、両樹種は、当年枝の梢端の壊死を頻繁に引き起こすことが観察される。その梢端枯れに関与する病原菌群も、ともに複数種からなり、一部は内生菌としても分離されるが、その構成・分離頻度は相違していた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680686403456
  • NII論文ID
    130007021351
  • DOI
    10.11519/jfsc.128.0_658
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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