水耕栽培によるスギ挿し穂のカルス形成と発根誘導

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タイトル別名
  • Callus induction and root formation of sugi cutting using hydroponic culture

抄録

<p>水耕栽培によるスギ挿し木苗の育成は、カルス形成から発根までの過程を観察することができるため、通常の挿し床による育苗と違い、移植の時期の判断が容易になるメリットがある。また、環境のコントロールが可能になることから、スギ苗木の周年生産の可能性も期待できる。そこで本研究では、スギ挿し穂の水耕栽培を試み、カルス形成と発根過程を記録した。さらに、カルス形成と発根を促進するためにハードニング処理(低温順化処理)を行い、その効果を検討した。実験は、宮崎大学構内の実験室内の水槽で行った。2015年11月および2016年4月に穂木を水槽に挿し、カルス形成と発根過程を観察した。また、2016年8月に採穂した穂木を5℃のインキュベータ内で冷蔵し、ハードニング処理を行った。冷蔵期間は3週間および6週間とした。11月に水槽に挿した穂木のうち、生残した個体は翌年2月までカルス形成および発根がみられなかった。4月に挿した穂木では実験開始後1~2か月でカルスが形成され始め、その後発根がみられた。8月に挿した穂木では、ハードニング処理期間が長いほどカルス形成速度が速くなる傾向が見られたが、穂木の枯死率も高くなった。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205710118016
  • NII論文ID
    130007021509
  • DOI
    10.11519/jfsc.128.0_520
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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