東シベリアカラマツ林における植生変化が樹木の吸水特性に対して及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effects of vegetational change on root water uptake of larch forests in Eastern Siberia

抄録

<p>東シベリアSpasskaya Pad観測サイトのカラマツ林においては、近年の多雨による湿潤化に伴って植生変化が報告され、主要構成樹種であるカラマツ以外に低木層のカンバ等の成長が著しい。これらの変化を受け林内の土壌水分の利用の仕方がどのように変化したかを評価するため、本研究では植生変化が報告される前後を対象として、根系鉛直分布の調査結果および土壌中の水分移動シミュレーション結果の比較を行った。また、根系による吸水現象が土壌水分の変動に対しどのように関与しているかを明らかにするため、根系の吸水現象の考慮の有無によるシミュレーション結果の違いについて検討した。植生変化の前後とも同様に、表層30cmに細根(<2mm)の90%前後が存在するという特徴が見られた。また、この細根の鉛直分布は他の北方森林生態系における標準的な鉛直分布傾向と比較してもかなり浅い層に集中していた。これより、東シベリア地域の森林においては特に土壌表層付近の根系が吸水過程に関与していることが示唆された。</p>

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詳細情報

  • CRID
    1390282680686898176
  • NII論文ID
    130007021560
  • DOI
    10.11519/jfsc.128.0_117
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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