piggyBac遺伝子導入系により複数遺伝子が同時導入されたブタ細胞は核移植後のクローン胚の発生を保証する  [in Japanese] The piggyBac-based gene delivery system can confer successful production of cloned porcine blastocysts with multigene constructs  [in Japanese]

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Abstract

<p>[目的]1個の細胞への複数個の遺伝子導入,その遺伝子導入細胞をドナーとする核移植,それによって得られるクローン家畜生産技術は,遺伝子機能解析,疾患モデル開発など様々な分野において重要な手法である。特に,ブタゲノムへの複数遺伝子の導入は,異種移植に適した「ヒト型ブタ」の開発に必須の項目といえる。我々は1回の遺伝子導入で複数遺伝子を宿主ゲノムに挿入可能なトランスポゾン<i>piggyBac</i>(PB)を用い一度に7個の遺伝子を1個のブタ細胞に導入することに成功した(郡山ら,第106回日本繁殖生物学会大会,2013)。しかし,この細胞をドナーとする核移植は失敗した。原因は親株自体に問題があったことが判った。そこで今回,細胞を別のものに代え,同様の実験を行った。更に,これをドナーとする核移植を行った。[方法]宿主細胞としてマイクロミニピッグ胎児由来線維芽細胞を用い,これに5種の薬剤耐性遺伝子を含むPBベクター,2種の蛍光遺伝子を含むPBベクターの合計7個のベクターとtransposase発現ベクターを遺伝子導入した後,5種の選択用薬剤にて選別することにより細胞株を得た。また,当該細胞をドナーとする核移植を行い,発生したクローン胚盤胞からゲノムDNA精製,GenomePhiを用いた全ゲノムDNA増幅,それを鋳型とするPCRを行い,導入遺伝子の検出を試みた。[結果]遺伝子導入後,得られた安定株は,赤,緑蛍光を同時発現する細胞とそうでない細胞のミックスであった。この細胞をドナーとして作出された22個のクローン胚のうち4個が胚盤胞へ発生し,2個は赤,緑蛍光を同時発現する胚,2個は非蛍光発現胚であった。胚盤胞4個をそれぞれ1個ずつ解析した結果,前者では7個の外来性遺伝子の存在が,後者では蛍光遺伝子以外の5個の外来性遺伝子の存在が確認された。[結論]PBはブタ細胞への複数遺伝子の同時導入に有効であること,遺伝子導入細胞をドナーとして作出されたクローン胚は胚盤胞まで発生することが判り,PBは複数個の外来性遺伝子を持つクローンブタ開発に有効であることが示唆された。</p>

Journal

  • The Journal of Reproduction and Development Supplement

    The Journal of Reproduction and Development Supplement 109(0), P-80-P-80, 2016

    THE SOCIETY FOR REPRODUCTION AND DEVELOPMENT

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